食虫植物園2

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モウセンゴケ(Drosera)
モウセンゴケ科 モウセンゴケ属

植え込みはミズゴケ単用。
2月中旬,冬芽がかたくしまっているころ移植する。
冬芽の半分を地表に出すように植え込む。
越水栽培。
適度な湿度を保つ。
日光には十分当てる。
夏期は少しバテるがそのまま秋まで栽培する。
冬は凍らない程度に加温。5℃あればいい。



アデラエ (D.adelae)
ドロセラ・アデラエ (Drosera adelae F. MUELL.)

モウセンゴケ属中最大級の一種で多年生。
茎は短く,葉身は薄く,膜質で,細い披針形〜線形で先が尖り,長さ10〜20cm,幅0.6〜1.5cm。
1花序に5〜30花を着ける。花弁は楔形〜卵円形で,先は鋭形をし,長さ2〜3mm,幅約1.5mm。赤色〜赤茶色。
黒色の毛根の多い根を地表近くに張りめぐらし,多くの不定芽をだす。
オーストラリアのクイーンズランド州タウンズヴィルの北方,ケアンズの間の熱帯降雨林に自生。
アリシアエ (D. aliciae)
ドロセア・アリキアエ (Drosea aliciae)
(別名クルビスカパ)

直径4〜8cmと大型。
葉柄と葉身の区別はむずかしく,へら形で,長さ2〜4cm,幅3〜6mm。
葉の先端がえくぼのようにいくぶんくぼむ。
花の色はピンク。
南アフリカのケープ地方に自生。
   
ビナタ (D.binata)
ドロセラ・ビナタ (Drosera binata LABIL.)

サスマタモウセンゴケとよばれる。
オーストラリアに自生。
葉が二又以上になることはなく,真っ赤に色づく。
花の色は白。
繁殖は根伏せにより,よく不定芽をだす。
オーストラリア東部と南部,タスマニア,ニュージーランドに自生。
   
ブルマンニ (D. burmanni)
ドロセラ・ブルマンニ (Drosera burmanni VAHL.)

クルマバモウセンゴケとよばれる。
直径1.5〜3cm。
葉柄と葉身の区別がむずかしく,全体がくさび形か卵円形で,葉柄部がすこしくびれている。
花茎は1シーズンに数本も立ち上がり,高さ15cmほどで多数の花を咲かせる。
花の色は白。
花弁は5弁,花柱も5個ある。
開花・結実すると株が弱って枯死する。
増殖は種子による。
東南アジアとオーストラリア北部に自生。
カペンシス (D.capensis)
ドロセラ・カペンシス (Drosera capensis LINNAEUS)

アフリカナガバモウセンゴケとよばれる。
茎は短く,葉は密生。
葉柄は3〜10cm。
葉は線形か細いさじ形で長さ3〜6cm,幅5〜8mm。
花の色は淡紅紫色。白花もある。
花が咲くと急に老化現象が現れ,立ち上がった茎は次々と枯れ死
するので早めに立ち上がった茎を地中の突っ込むように戻したり,
移植すれば勢いを回復する。
南アフリカのケープランド地方に分布。
capensisとは「喜望峰産の」という意味。
赤花       
白花       
フィリフォルミス (D.filiformis)
ドロセラ・フィリフォルミス (Drosera filiformis RAF.)

イトバモウセンゴケとよばれる。
大型のモウセンゴケで栽培しやすく園芸価値の高い種。
茎は短く葉は基部に密生し,立ち上がる。
葉柄の区別はない。
葉は細い線形で長さ10〜40cm,幅0.6〜1mm.
花茎は1季節に1〜4本出し,立ち上がり長さ15〜45cmになる。
濃桃色の花をつける。
冬になると上部が枯れ,根元が鱗片状の結球となる。
アメリカ合衆国の東部,ニュージャージー州からフロリダ州まで,大西洋側海岸平野に広く分布。
   
オボバタ (D.‘Obovata’)
ドロセラ・オボバタ (Drosera × obovata KOCH)
Obovata = anglica × rotubdiforia

サジバモウセンゴケとよばれる。
モウセンゴケとナガバノモウセンゴケの中間自然雑種。
両種が混生する自生地で見られる。
茎と葉はやや立ち上がり,両種の中間の姿勢をとる。
植物の形も中間をとっている。
葉の形が匙に似ているところから名前がきている。
白花をつぎつぎと咲かせる。
染色体数(異質三倍体)の関係で種子は実らず,葉ざし等の栄養体繁殖で殖やす。



      

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