2000.10

ナナフシの七不思議
 ここに住み始めて生まれて初めて出合ったもののひとつにナナフシがあります。
 初めて見たときは「なにこれ」と驚きのあまり捨ててしまいました(殺しはしませんでしたが)。
 とにかく大きい(7〜10cm),カマキリのようでそうじゃない,ただ枝につかまっているだけで何もしていないよう,何食べているの,子供の姿が見えない,どこからきたの,身体の色まで変えちゃって・・・。
 毎年秋になるとどこからともなく登場するお客様です。
 改めて図鑑で調べてみました。
 家に来るのは「ナナフシモドキ」という種類のようです。分布は本州の関東以南から四国・九州,どうりで北の方の生まれの私が知らなかったわけです。
 ナナフシは不完全変態でオスがみられず,処女生殖をしているマリア様のようなお方なのだそうです。
 また,アンテナや脚が失われても再生能力があるトカゲのようなところもあるらしいです。
 夜行性で(昼間見かけるけど),雑木林で種々の木の葉を食べているそうです(家は雑木林なんでしょうか?)。
 いちおう少しわかったものの,やっぱりよくわからないお客様です。毎年顔をみせてくれるよう,変わらぬ自然を保って欲しいです。
[参考文献:「原色日本昆虫図鑑」保育社]
(00.10.23)

香りの自己主張 ……金木犀
 「金木犀の香りに包まれていた」
 これは以前読んだ小説の章の出だしの1行です。これだけで季節の情景が浮かんでくるとはさすが作家は違うなあと思ったものです。
 本当に今このあたりは金木犀の香りに包まれています。道を歩いていてもあの香りが漂ってくるとついつい発生源はどこかと探してしまいます。普段はなんの変哲もない木なのに,この時期になるといっせいに自己主張しているように思えます。
 こんな爽やかな時期は植え替えの適期です。庭のあちこちで狭くなったよ〜と成長して根詰まりしている植木の叫びが聞こえます。
 植木鉢を外してひとまわり大きい鉢に植え替えます。古い土は広げて日光浴させ,殺菌したことにしてふるいにかけて再利用します。たまにびっくりするような巨大ミミズに遭遇したりします。君たちのおかげで植木も元気なんだね,と挨拶します。
 陽気のいい季節はあっという間に過ぎていきます。日没も早くなりました。
 陽気に誘われたのか,季節外れのホテイアオイが咲き出しました。
 金木犀は不思議なことに一回花が咲いて散ったあと,もう一度花をつけます。そのころまでには冬に向けた準備をしなくてはなりません。晴れの日が続きますように。
(00.10.16)

収穫祭
 この夏収穫したブルーベリーでジャムを作りました。
 小さな木で少しづつしか採れないので冷凍しておいたのです。
 全部で135g。ほんの少しです。
 洗った実を耐熱の容器に入れます。果実の3分の1の量の砂糖を加えます。
ここでは45g,ちょうどヨーグルトについてくる紛糖3袋分,まるで計ったようで嬉しくなってしまいます。
そこにレモン汁を少々。あとは何も加えません。
 容器にふたをして電子レンジの弱(解凍ボタン)で様子をみながら加熱します。
だんだん水気が出てきて果肉が柔らかくなってきます。
ふたをはずして水気を飛ばしてできあがりです。
 火を使わないので色がきれいに仕上がります。
 春は苺で楽しみます。
 バケツで育てたコシヒカリも収穫しました。さてどうやって食べましょうか。
日当たりの良くない我が家は野菜はうまく作れませんが,ささやかな収穫を喜びたいと思います。
(00.10.12)

黒猫が残したもの ……ムシトリスミレ
 先日,窓の外をみてぎょっとしました。
 ブロック塀の上に大きな黒猫がいます。猫の下には・・・
 あわてて声をかけても動きません。悠然と丸くなっています。
仕方がないので外に出て追いやりました。
 猫の下には大事にしているムシトリスミレの鉢があったのです。
猫につぶされてムシトリスミレはぺしゃんこになってしまいました。
 とりあえず枯れたりするようなことはないようなのでそのままにしておきました。
 数日後,鉢をみたら蕾が立ち上がっていました。
春に咲くものだと思っていたので驚きです。
黒猫が麦踏みのように芽を踏んだのでしょうか。

 ムシトリスミレは私の好きな食虫植物の仲間です。
花はスミレに似ていますが,タヌキモ科の植物です。
葉や茎がベタベタしていて,そこに虫がくっつきます。虫はだんだん吸収されて跡形もなくなってしまいます。
可愛い顔をしていながらなかなかすごい植物です。
(00.10.8)

ごあいさつ
 このホームページは自宅のまわりに咲く草花の記録です。
 今日咲いた花は明日は違う姿になっています。
 ましてや来年はまた咲くとは限りません。
 一期一会の気持ちを記録したのがこのホームページです。
 ですから他人にお見せするようなものではないかも知れません。
 でも,せっかく咲いた花々の写真を皆さんにみていただきたいと考えました。
 これからどんな記録が残せるのか,自分でも楽しみにしています。
 ご意見・ご感想などございましたら,ぜひお寄せいただきたいと思います。
 (00.10.4)