2001.12

梔子の実
 年の瀬を迎え,年明けに少しでも楽をしようと御節料理らしきものを作ります。
 先日新聞に載っていた栗きんとんが簡単で美味しそうなので作ってみることにしました。
 材料はサツマイモと栗,あとは砂糖と水です。そして梔子(クチナシ)の実とあります。別になくてもかまわないものとはいえ,せっかくなので揃えることにします。
 お店を何軒か廻りましたが,どこにもありません。我が家の庭のクチナシも花は咲きましたが実はつきませんでした。いつもの公園にあるかしらとクチナシの木があるところを覗いてみましたがやはりありません。かなり広い公園ですが,クチナシがある場所をパッと頭の中で検索した自分に感心しました。
 最後に昔からある乾物屋を覗いたら,ちゃんとありました。175円で5個入っていました。そばには栗の甘露煮と水飴もあって準備万端という感じでした。古くからある店の意地をみたような気がしました。
 梔子の実を入れたおかげで綺麗な色のきんとんに仕上がりました。色付けに梔子の実を使うとは先人の知恵に感心するばかりです。
 今度公園などで梔子の実があったらいただいておこうと密かに思っています。
(今年もお世話になりました 01.12.30.日曜)

サンタさんのくれた球根
 雑誌に載っていた落合恵子さんのエッセイは素敵なクリスマスの思い出でした。
 彼女がまだサンタさんを信じていた昭和25・6年のまだ経済状態が不安定な頃,彼女は25日の朝,枕元の大きな靴下の中にゴロゴロとたくさんの球根が入っているのを見つけました。
 『ピアノが球根になっちゃった』と訴える彼女に,母親はほんのりと笑っていました。
 その球根は次の年の春に見事なヒヤシンスとチューリップの花をつけて周囲の人のたちまでも楽しませてくれました。

 お金が無くてもちょっとしたアイディアで素敵なプレゼントになります。そんなエスプリの効いた暮らしがしたいものです。
(ほんのり雪化粧 01.12.25.月曜)

一陽来復
 昨日は東京にも初雪が降りました。すぐに霙から雨になってしまいましたが,昼間の初雪はやはり嬉しいです。
 冷え込みも厳しくなってきたのでデンドロビウムも家の中に入れました。本当に置き場所に困ってしまいます。でも花芽らしきものが出ているのを見つけると早く咲いて欲しいなと楽しみに眺めています。
 今日は冬至。「一陽来復」ともいいます。広辞苑をひいてみたら,『悪い事ばかりあったのがようやく回復して善い方に向いてくること』と出ていました。まさにそのとおりになりますように。
(北風が冷たい 01.12.22.土曜)

リース作り
 今月の初めは綺麗に紅葉していたツタが落葉して蔓だけになってしまいました。伸びすぎた蔓は切っておかないと,来年そこから成長すると恐ろしいことになるので切って処分します。
 長い蔓を見てリースの素材にすることにしました。さて何で飾りましょう。
 先日の「おまけ写真館10」に載せたイイギリの実が公園にたくさん落ちているのを拾ってきて飾りにすることにしました。
 ツタの蔓を丸い輪にして細い針金でまとめ,そこにイイギリの房を差し込んで針金で押えます。
 材料費のかからないお手軽リースの出来上がりです。常緑のフィカス・プミラが生えているブロック塀のところに飾りました。
 少し暗い場所がパッと明るくなりました。少しだけクリスマスの気分です。
(初霜・我が家のあたりはとっくに降霜 01.12.20.木曜)

ばら苑
 今日の夕刊に嬉しい記事が出ていました。
 経営不振で閉園が決まっていた向ヶ丘遊園の「ばら苑」が川崎市営の緑地公園として存続することになったそうです。
 遊園地の部分は閉鎖されても立派な庭園が残るとは本当に嬉しい限りです。先日遊びに行った時も,お花の好きな人が三々五々集まって眺めている,という感じがのどかでいい雰囲気でした。
 またゆっくり見に行きたいです。
 昨日の最低気温は2.8℃。霜柱も発見しました。
 北の国では大雪のニュースも出ていますが,こちらもついに冬本番です。
(まだ部屋に入れなければならない植物が・・・ 01.12.18.火曜)

冬来たりなば
 暮れの大掃除の一環で金魚の水替えをしました。だいぶ濁っていた水をきれいにしたらまた元気な金魚の姿を再確認しました。
 卵から育てた生き残りの3匹はずいぶん大きくなって水槽が狭いよといわんばかりに泳ぎ回っています。
 外に植えっぱなしの水仙から蕾がでているのを発見しました。冬になって寒い寒いとばかり思っていましたが,季節はどんどん動いているのに気付きました。
 『冬来たりなば春遠からじ』 その言葉を胸に春の到来を待つことにします。
(乾燥してカサカサ 01.12.16.日曜)

初 氷
 今朝は東京地方に初氷が記録されたそうです。確かにここ数日の冷え込みは冬の訪れを感じさせるものです。
 先日食虫植物などを家の中に取り込み,今日は大きなゴムやパキラも入れました。
 部屋の中が緑化していくのは悪いことではありませんがまた狭くなるのは悩みの種です。
(北風ぴーぷー吹いている 01.12.11.火曜)

秋色の古都
 里山のもぐらさんが京都で撮られた紅葉の写真を送ってくださいました。おまけ写真館に新しい頁を作りましたのでぜひご覧ください。今回の写真はデジカメではなく,一眼レフのカメラで撮ったものをスキャナで取り込んだそうです。奥行きのある風景写真は普通のカメラと印画紙にはまだまだかないそうにありません。
 今回は15枚の力作です。どれも素敵で選んで載せるわけにもいかず,かといって1頁に全部を入れては重くなって表示に時間がかかってしまいます。
 そこで写真の一部分を切り抜いたものを載せて,別の頁で本来の写真を見られるように作ってみました。カメラのファインダーの中に収めた写真こそが撮影者の意図とする構図であり,それを勝手に加工するのは失礼なことかとは思いましたが,これも表現方法の一つと考えました。
 写真のどこを切り抜くかは私の第一印象で決めました。どの写真も本来の写真とほぼ同じ大きさになるように切り抜きました。15枚の古都の秋の風景が詰まった頁ができました。
 もしもぐらさんがこれらの写真をご自分で切り抜かれたら,同じ部分を選んだでしょうか。知りたくもあり,知るのが怖い気もします。
(一雨ごとに冬の訪れ 01.12.6.木曜)

キセログラフィカ
 図書館にエアープランツの本があったので借りてきて,先月スーパーのワゴンで安く買ったものについて改めて調べてみました。
 名前はキセログラフィカ(Xerographica),メキシコ南部,ガテマラ,エルサルバドルの砂漠地帯に分布するそうです。
 買った時にすでに蕾がついていました。どんな花かと楽しみにしていたら,オシベとメシベがひろっと伸びただけのシンプルな1日花が咲きました。もっと豪華なものを想像してたので,拍子抜けしてしまいました。
 花が咲いた株は枯れてしまうと聞きましたが,開花後に子株を作り,株分けするかたちで代替わりするそうです。開花後も1年位は生きているそうなので,子株ができることを祈るしかありません。
 ところで本の解説に気になる1行。「ワシントン条約対象品種」。
 国内で繁殖させたものだと信じるしかありません。
  〔参考資料 「エアープランツのわかる本」 双葉社〕
(穏やかな師走の始まり 01.12.1.土曜)