2002.12

バラは貰うべし
 暮しの手帖300号記念特別号の保存版をパラパラと眺めていると,面白い文が目につきました。
 劇作家の飯沢匡さんが1955年に書いた文です。
 少し長いですが引用させていただきます。
バラは貰うべし
 ……とも角バラを植えられてしまつた僕は,どこかの社長になつた気がした。それも,いつストライキをやるか判らぬ労働組合を擁した社長である。
 バラは,賃金を要求する如く肥料を要求する。「ベースアップ,ベースアップ」と葉を風にそよがせる度に呶鳴つてるようなものである。
 そして厚生施設の充実である。
 つねに防虫液を噴霧して,黒斑病にかかつた葉をむしりとつて焼却しなくてはならない。
 そして水だ。つねに水分を水分をと要求する。
 暫く旅行などしてると,もう手のつけられないサボタージュが始まつている。
 バラの花が心を休めるなんて,嘘の皮である。
 断然バラは貰うべきもので育てるものではない!
 まったくごもっとも,と納得して読んでしまいました。見事なバラの花束を作るには,専門家にまかせるのが一番です。
(冬型の晴れ 02.12.27)

クリスマスの花屋
 この時期の花屋は1年で一番鮮やかなように思えます。
 クリスマスに合わせた赤いポインセチア,ギフトに向いているシクラメンやシンビジウム。
 ギフト用の蘭を眺めているとどれも素敵で飽きません。蘭は品種改良で新しい株が出てきて感心して眺めるばかりです。
 そんな中,花が終わりに近づいても売れなかった鉢はどんどん値が下がっています。完全に花が終わって株しか残っていないものはかなり安くなっています。
 もう置き場所もないので買うまいと思いながらも掘り出し物はないかとリサーチしてしまいます。
(雪のないクリスマス 02.12.24)

松ぼっくり
   

 普段はありのまま,自然な姿の写真を載せているこのHPですが,クリスマスの時だけはちょっとお洒落に飾ってみます。
 今年は松ぼっくりがたくさんとれたのでリースにしてみました。とはいってもあり合わせで作ってしまいます。芯となる蔓は去年リースを作ったものの再利用です。物持ちのよさには我ながら呆れてしまいます。
 松ぼっくりは今年の新年に小さい実をつけていた松の木からとりました。1年たってこんな立派な松笠になりました。手元にあった小さなオーナメントを飾って手抜きリースの出来上がりです。
 1年の巡りは長いようであっという間です。その間に植物はしっかりと成長を続けています。
(今年もあとわずか 02.12.15)

引越し
 雪が融けて(ところが我が家の北側にはまだ少し残っています)ようやく冬型の晴れベースの天気になりました。
 雪の中でがんばっていた植物もそろそろ家の中に入れなくてはなりません。先日食虫植物を入れ,今日はクンシランとシャコバサボテンを入れました。このあと蘭の第2弾が待っています。
 狭い部屋がますます狭くなってきました。春まで家族の嫌がる顔を見ながらも増殖を続ける鉢を眺めています。
(討ち入り 02.12.14)

初 雪
      

 初雪が降りました。例年より24日早い初雪だそうです。その雪が1日中降り続き積もってしまいました。庭の花もびっくりしていることでしょう。
 カラスの攻撃をなんとかかわしたミニシクラメンは花の部分だけがぽっかりと姿を見せています。
 冬の花の山茶花は白い雪が似合うとかねてより思っていますがやはり寒さに凍えている風情です。
 赤い実のナンテンはますます色鮮やかに見えます。
 いままでなんとか外でがんばっていた食虫植物を家の中に慌てて入れました。
 今日は気温も低くて最高気温が2.8度でした。12月としては過去最低を記録したそうです。こんな気候は年が明けてからのような気がしていつも思っているように季節が前倒しになっているように思えます。
(積雪1cmで大騒ぎ 02.12.9)

球 根
 売れ残りで安くなっていた球根を買ってきて植えました。もう新芽が顔を出しているものもあって「早く植えなきゃ」とあせります。
 水仙は一つの球根が二つに分球しているものもあり,パキンと二つに分けて植えました。なんだか得をした気分です。
 チューリップはピンク色の花でいろいろなスタイルのものが混ぜてある袋です。一斉に咲いたらどんな感じになるのかと楽しみです。
 どうぞカラスさん,見逃してね。と願うばかりです。
(昨日は大雪 02.12.8)

今度は
 一瞬誰かのいたずらかと思いました。でも通りに面していない場所へわざわざ入り込んでするようなことではありません。やはりカラスの仕業としか思えません。
 今日はようやく咲き始めたミニシクラメンの鉢をやられました。大きな鉢に4株をまとめて植えていたのですが,3株を見事に引っこ抜かれました。あまり綺麗に抜かれたので人間の仕業かと思ったのです。しかし人間が抜いたとしたら欲しくて抜いたのでしょうから,そばに抜いた株が置いてあるのは合点がいきません。
 不思議なことに一番立派で花が咲き始めた株だけが無事でした。カラスは赤いものが好きだときいていましたが,ピンクの花は好みではなかったのでしょうか。それとも根がきちんと張っていて抜けなかったのでしょうか。
 株は持ち去られませんでしたが,葉はかなり痛んでしまいました。せっかくの蕾も折れてしまいました。仕方なく植えなおしましたがやり場のない怒りでいっぱいです。
 この先もまた何かやられるのでしょうか。このままではここが「烏日記」になってしまいそうです。
(日差しが欲しい 02.12.6)

ピンクの絨緞
 この時期にいちばん鮮やかな花は山茶花でしょう。いろいろなところで見かけます。
 年が明けてから咲く椿といまが盛りと咲く山茶花,よく似た花ですが,見分け方は簡単です。花弁がぽとんとまとまって落ちるのが椿,花びらがひらひら落ちるのが山茶花です。
 今回表紙を飾った山茶花は花びらが一重の花です。この夏はチャドクガの被害もなく,今年の花はとても見事です。
 次から次と咲き出して木の根元はピンクの絨緞が敷かれます。
 いつまでも咲いていて欲しいと願いながらも季節の移り変わりを感じています。
(寒い 02.12.3)